生理前の黄体期におこる不快な症状がPMS(月経前症候群)です。PMSは生理の始まる3~10日前頃からおこり、生理の開始とともに軽減または消えるのが特徴です。
症状はお腹や乳房の張り・痛みのようなカラダの症状から。イライラや憂うつなど精神的な不調があらわれることもあります。PMSと比べてより症状が重く、とくに精神的な症状が強いのが、PMDD(月経前不快気分障害)です。PMSに悩む女性の3~5%がPMDDとみられ、強い不安や抑うつ感、怒り、悲しみ、絶望感、緊張感などがあらわれます。
生理中にあらわれる強い下腹部痛や腰痛などの不快な症状が「月経困難症」です。
生理のある女性の約30%にみられ、子宮内膜で作られる痛みの物質(プロスタグランジンなど)により子宮が収縮するために腹痛がおきたり、全身に作用して頭痛、吐きけ、下痢などの症状が引きおこされます。子宮筋腫や子宮内膜症などの病気が原因となっている場合もありますので、症状がひどくなったときはガマンしないで早めに受診してください。
本院では、ルナベル配合錠(LD、ULD)、ヤーズ®配合錠を処方しています。
治療方法としては、手術療法と薬物療法があります。
どの治療法を選択するかは、患者さんがどのようなライフスタイルを希望されるかで違ってきますので、よく相談をして適切な治療方法を決めていきましょう。
(1)とりあえず痛みの症状を抑えます。
(2)排卵と子宮内膜の増殖を抑え、月経痛などの症状を抑えます。
(3)黄体ホルモンの働きにより女性ホルモンの分泌を抑え、病巣に作用して病巣の縮小と諸症状を改善します。
(4)閉経時に近いホルモン状態にして、病巣を縮小し諸症状を改善します。
(5)病巣部のみを切除し、卵巣や子宮の正常部位は残します。
(6)両側の卵巣を摘出し、場合により子宮も摘出します。
(3)ジエノゲスト療法
http://www.mochida.co.jp/naimakusho/drug/01_02.html
今のピルはホルモン量が少ないので、太ったり、ニキビが増えたりすることはほとんどありません。
ピル処方希望の方はチェックシートを記入していただき問題なければ内診などなく処方します。
当院は、緊急避妊の実施施設です。次のような方は当院にご相談ください。
ノルレボ錠は白色の錠剤で、1シートに1錠(1回分)が収められています。
性交後、72時間以内に、1錠を服用します。
出血(消退出血)の有無によって、妊娠を回避できたかを判断します。
出血までの期間はECを行った時期により、早い方で2~3日、遅い方で3週間程度と幅がありますので、すぐに出血がなくても慌てずに待ってください。不正出血との区別がつかない場合もありますので出血があっても指示された日に必ず再受診して下さい。
EC後であっても、避妊が不確実な性交があった場合には改めてECが必要になります。
2時間以内に吐いた場合には、再服用しなくてはいけません。急いで主治医にご連絡ください。
一時的に不正出血、頭痛、吐き気、倦怠感、眠くなるなどの症状がみられることがありますが、まったく起こらない場合もあります。
薬の成分は約1週間で大部分が体外に排出されます。将来、体に影響をおよぼすものではありません。
インターネットには12時間ごとに2錠ずつ2回服用とありますが、1回でいいのですか?
長い間、別の目的で使用される中用量ホルモン剤を代用していたので2回服用でしたが、ノルレボ錠は平成23年5月に発売されたECのための薬で服用は1回(1錠)で済みます。
子宮内の妊娠内容物を取り除き、子宮の中をきれいにする手術です。
手術に要する時間は、約15分です。
点滴後、鎮痛剤、鎮静剤を投与し、傍子宮頚部に局所麻酔剤も併用します。
少数ですが、麻酔中に「吐いたり」することがありますので、「絶飲絶食」は必ずお守りください。
分娩をされていない方は子宮の入り口(子宮頚管部)は「硬く」、無理をすると手術で頚管を「傷つける」ことがあります。これを防ぐために頚管内にラミセル(ラミナリア)を挿入して頚管をゆっくり開きます。
来院1時間前に痛み止めの坐薬を挿入して受診していただきます。
手術を安全に行うために、手術を受けられる方全員に感染症(B型、C型肝炎、梅毒、貧血、希望があればHIV)の有無について検査を行います。
この手術は「手探り」で行う手術のため、細心の注意をはらっても微量の子宮内容物が残ることがあります。手術後10日以上出血が続いたり、腹痛、発熱などの症状があれば、必ず来院してください。
多胎妊娠や双角子宮(子宮が2つにわかれている)場合など、手術後に妊娠が継続する場合があります。手術後40日以上たっても生理が無かったり、あってもいつもより出血が少ない時は、必ず来院してください。妊娠が続いているかどうか確認します。
異常妊娠(胞状奇胎、頚管妊娠、子宮外妊娠など)や極めてもろい子宮のため、子宮が傷ついたり、収縮不良など緊急事態が発生した場合、最も良い方法をとるようにさせていただきます。
当日、午前8時45分までに来院してください。
★同意書をご持参ください。
夫または相手の男性の署名は、必ず本人が書き捺印してください。
忘れた場合は、手術は受けられません。
★用意していただくもの
生理用ショーツ・ナプキン(2~3ケ)
《手術を安全に行うために、次のことをお守りください》
1)起床後は朝から何も食べたり、飲んだりしないでください。
2)痛み止めの坐薬がある場合は、来院1時間前に挿入してください。
3)手術前夜は、シャワー・入浴して清潔にし、十分睡眠を取ってください。
4)口紅やマニキュアは取り、化粧はしないで顔色がわかるようにしてください。
5)手術終了後麻酔がさめ、歩いてもふらつかなくなったらお帰りいただきます。個人差はありますが、11時30分から13時頃です。
帰られる前に、軽食(サンドウィッチ、紅茶)をお出しします。
6)手術当日は、自分で自転車や自動車を運転しないでください。また、お子様をつれて来ないでください。
7)家にお帰りになられた後、麻酔の残り具合で夕方まで眠られる場合もあります。
2006年より禁煙治療に健康保険等が適用され、患者さんの負担も軽くなりました。
禁煙治療を健康保険等で受けるには一定の要件があり、1回目の診察で医師が確認します。
要件を満たさない場合でも、自由診療で禁煙治療を受けることができます。
病院に行く前に、自分でチェックしてみましょう。
(1)ニコチン依存症を診断するテスト(TDS)で5点以上
TDSで、チェックしてみてください。
(2)(1日の喫煙本数×喫煙年数)が200以上
(3)1ヶ月以内に禁煙したいと思っている
(4)医師から受けた禁煙治療の説明に同意
説明内容に納得されたときは、文書で同意します(サイン等)。
標準的な禁煙治療のスケジュールでは、12週間にわたり合計5回の診察が行われます。
各診察時には、息に含まれる一酸化炭素の濃度を測定します。
一酸化炭素は、タバコの煙に含まれる代表的な有害物質ですが、禁煙を始めればこの値は低下するので次回の測定が楽しみになることでしょう。また、禁煙を継続するためのアドバイスや禁煙補助薬の処方を受けることができるため、禁煙は成功しやすくなります。
子宮頸がんは女性特有のがんとしては、乳がんに次いで罹患率が高く、特に20~30代のがんでは第1位となっています。子宮頸がんが原因で亡くなっている方の数は、毎年約3,500人。
これは、1日に10人もの人が亡くなっている計算になります。
子宮頸がんは、ヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスの感染が原因で起こることが知られています。HPVはとてもありふれたウイルスで、性交渉の経験がある女性の80%以上が50歳までに感染するといわれています。また、HPVは尖圭コンジローマなど子宮頸がん以外の疾患も引き起こすことがあります。
子宮頸がん予防にはワクチン接種と定期的な検診が重要です。 ワクチンは3回の接種(初回接種、2ヵ月後、6ヵ月後)により十分な予防効果が得られます。
当院は、公費助成事業の協力医療機関です。